22
Jan. 2025
保護者向け
寒い季節の健康管理 ポイントはこれ!
冬はインフルエンザなどの感染症が流行しやすい季節。今回は家庭でできる予防方法をまとめました。ぜひ参考にして、家族みんなで元気に冬を乗り切りましょう!
どうして冬は風邪をひきやすいの?
風邪は季節に関係なくかかりますが、例年寒くなると流行する傾向があります。
まずはその理由から紐解いていきましょう。
理由1 ウイルスは乾燥に強い!
ウイルスは乾燥した環境が大好き。冬場は気温の低下とともに空気が乾燥するため、ウイルスは夏場よりも長く感染力を維持させることができます。つまり、冬のほうが感染症にかかるリスクが高くなるのです。
理由2 冬は換気を怠りがち⁉
外が寒いと、なかなか窓を開けたくはないですよね。その為、冬場の室内は空気の流れが悪い閉鎖的な環境になってしまうことが多く、それは空気中に排出されたウイルスを含む飛沫を長く滞留させてしまうことにつながります。特に学校や職場など、人が多く集まる場所で換気が行われないと、感染症の流行を引き起こす可能性があります。
理由3 冬は体の抵抗力が下がる
寒い冬は体も冷えやすく、人の免疫力が低下しやすい季節です。また、空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能も低下し、ウイルスが体内に侵入しやすくなってしまいます。つまり、冬は人の体も感染症にかかりやすい状態となり、風邪が流行するのです。
冬の健康管理のポイントをチェック!
ポイントは全部で5つ!普段の生活で意識してみてくださいね!
ポイント1 温度は18℃以上
WHO(世界保健機関)は低い室温は健康に悪影響を及ぼすとして、室内の温度を18℃以上に保つことを推奨しています。また、お部屋が暖かいと風邪の発症率が下がるというデータも!就寝時は暖房をつけない方も多いと思いますが、室温はなるべく18℃以上に保つように心掛けてください。
ポイント2 湿度は50~60%
ウイルスの感染力はお部屋の湿度とかかわりがあり、インフルエンザウイルスの場合、湿度が50%以上の環境で急速に感染力を失います。喉の乾燥を防ぐためにも、加湿器などを使用して、適切な湿度(50~60%)を保ちましょう。
ポイント3 こまめな換気
定期的な換気を行うことで、空気中に漂うウイルスによる感染を防ぐことができます。一般家庭でも、台所や洗面所の換気扇を使用することで、最小限の換気量を確保しましょう。窓を開けて換気を行う際は、室温が下がらないように注意が必要です。
ポイント4 免疫力を高める
ただでさえ感染症にかかりやすい冬。元気に過ごすためには、体の抵抗力を高める必要があります。大切なのは食事・運動・睡眠!栄養バランスの偏った食事は避け、寒くても家の中に引きこもらず適度な運動を心掛けましょう。規則正しい生活を意識して、早寝早起きで十分な休息をとってください。
ポイント5 こまめな手洗い
手洗いはどの季節でも風邪予防に効果を発揮します。しかし、冷たい水で洗うと汚れの落ち具合が低下する上に、寒い冬場は手洗いがおろそかになってしまいます。丁寧に洗うためにも、温水での手洗いをおすすめします。また手洗い後はハンドクリームで保湿しましょう。
参考文献
・薩田清明(1994年),「わが国におけるイ ンフルエ ンザ流行の疫学的研究」,『感染症学雑誌』,第68巻 第12号。
・厚生労働省HP 「冬場における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法」,https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15102.html,(2025年1月21日アクセス)。
・厚生労働省HP 「令和6年度インフルエンザQ&A」, https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/QA2024.html,(2025年1月21日アクセス)。