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Jul. 2022
7月号 「家電製品のカビ対処法」
暑い日が続きますね。夏はエアコンと冷蔵庫なしではとても過ごせません。毎日、フル活動だけど、カビ、大丈夫かしら?と心配されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今月号では、主な家電製品の使用法とカビ対処法をご紹介します。
<エアコン>
雨の日は室内の湿度も高くなります。エアコンのドライ機能を使用して、部屋の湿度を下げましょう。
自動お掃除付きなど高機能機種になるほど、手入れを怠りがち。使用説明書に従って、フィルターのダスト除去など定期的なメンテナンスを実施しましょう。
ただ、フィン内部など、湿気がたまるとカビが生えやすくなりますが、自分で対処するのが難しい部分もあります。使用頻度にもよりますが、1〜2年に一度は専門業者に依頼するのが安心かもしれません。
<冷蔵庫>
あまりにも頻繁に冷蔵庫の開閉を行うと、内部の温度が上がってしまいます。また、食品を詰めすぎても空気循環が悪くなって、よく冷えなくなるので、注意しましょう。ドアの下側部分やゴムパッキンは食品のカスやこぼれた汁で汚れやすく、気づかない間にカビが生えてしまうことがあります。定期的に清掃しましょう。
また、冷蔵室に設置されている自動製氷機の水タンクは、頻繁に水を交換しましょう。中には洗いにくい構造になっているものもありますが、内部は可能な限りしっかりこすり洗いをしましょう。水アカがつくと、10℃以下であっても、細菌もカビも増殖します。
もっとも、冷凍庫に設置されている製氷皿の氷にはカビが生えることはありません。
<洗濯機>
洗濯が終わったあとは、蓋(ドア)を開けて、洗濯機の中を乾燥させましょう。定期的な洗濯槽カビ除去剤も効果があります。また、乾燥機付き洗濯機は衣類とともに洗濯機内も熱風で乾燥されるため、カビが生えるのを防ぐ効果があります。
<食洗機>
食洗機も洗浄だけではなく、乾燥まで使用することにより、食洗器内でカビが生えるのを防ぐことができます。ただし、排水口に残った食品のゴミはこまめに取り除きましょう。
<扇風機・サーキュレーター>
部屋の中の空気を循環させることは、カビ予防にたいへん効果があります。注意点としては、ダストにはカビ胞子がたくさん付着していますので、ダストが舞い上がらないよう、よく掃除をしてから使用しましょう。
北海道大学獣医学部ご卒業後、旧大阪府立公衆衛生研究所において、女性で初めてとなる副所長兼感染症部長を務められた。現在は、日本防菌防黴学会理事、日本食品微生物学会理事など多方面でご活躍。
【専門家コラム】
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