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12

Feb. 2021

サツマイモ

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サツマイモのおいしい季節になりました🍴🍠

ほくほく系の鳴門金時、ねっとり系の安納芋、しっとり系のシルクスイートなどなど、さまざまな品種があります。

今回は、好みや食べ方によっていろいろな味わいを楽しめる「サツマイモ」について取り上げます。

 

さて、それでは問題です。

サツマイモの花はどれでしょうか?

答えは・・・


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Bの淡い紫色の花が、サツマイモの花です。今回の花はすべて、秋が旬の野菜の花です。サツマイモはヒルガオ科。アサガオと同じ科なので、花の形が似ています。空心菜も同じ仲間。淡い紫色~白色のよく似た花が咲きます。

サツマイモの花はあまり見ることはありませんが、見つけたらぜひ観察してみましょう🔍

 

それでは、サツマイモの栄養から見ていきましょう!

ビタミンB1やビタミンE、カリウムなど、さまざまな栄養がぎっしり詰まったさつま芋。子供や女性にも人気の食材です。甘みを増す調理法は、皮付きのまま・丸ごと・ゆっくり加熱することです。

 

🍠便秘解消にうってつけ✨

 

言わずと知れたサツマイモの食物繊維。それほど多く含まれているわけではありませんが、一度に食べる重量が多くなるため摂取量が増えることになります。不溶性の食物繊維であるセルロースが豊富に含まれています。便秘解消や大腸がん予防に効果があります。

また、サツマイモの切り口から出る白い汁は、ヤラピンというサツマイモ特有の成分です。表面に黒い汁がついているサツマイモがありますが、これもヤラピンです。皮の周辺に多く含まれています。ヤラピンはポリフェノールと共存しているため、表面ににじみ出ると酸化して黒く変色します。腸の蠕動運動を促進し、便を軟らかくする効果があります。

サツマイモはこの2つの相乗効果で便秘解消に繋がります。

さらに、加熱後に冷やすとレジスタントスターチという難消化性でんぷんが増えます。レジスタントスターチは、水溶性と不溶性、両方の食物繊維と同じような働きをすると言われています。このレジスタントスターチは、主に血糖値上昇抑制効果があると言われています。

 

🍠がん予防に期待🏥

糖脂質の一種であるガングリオシドという成分が含まれ、がん細胞の増殖を抑える働きがあると言われています。また、脳の機能維持や神経系の活性化作用があると言われています。

 

🍠壊れにくいビタミンCがたっぷり⭐

サツマイモのビタミンCは、でんぷんに守られているため加熱しても壊れにくい性質をもっています。ビタミンCは水溶性のため、蒸したり焼いたりして食べましょう。抗酸化作用や免疫力アップ、美白効果があります。

栄養の多くは皮や実と皮の間に含まれているため、皮付きのまま食べるようにしましょう。

 

続いて、おいしいサツマイモの選び方についてご紹介します!

 

🍠 甘みは軸をチェック👀

サツマイモの軸から黒い汁(ヤラピン)が出ているものは甘い傾向にあります。

他には…

①皮の色が鮮やかで色ムラがないもの

②ふっくらしているもの

③ずっしりと重いもの

④ひげ根の跡が多く、均一に並んでいるもの

⑤表面に凸凹や傷がないもの

を選びましょう!

痩せ細っているものやひげ根が残っているものは、繊維質が多いものが多いので避けましょう。

新聞紙などに包み、風通しのよい冷暗所で保存しましょう。低温には弱いため、冷蔵庫での保存は避けましょう。冬場も要注意です。常温保存に適した場所がない場合は、新聞紙などに包み、さらにビニール袋に入れて野菜室で保存しましょう。


腐ると皮がシワシワになって柔らかくなったり、表面がヌルヌルとしてカビが生えたりします。


サツマイモは加熱した際に、ポリフェノールの一種 クロロゲン酸がアルカリ成分と反応し、緑変することがあります。また、切った際に、クロロゲン酸(灰汁)の酸化により黒変や褐変することがあります。他にも、ヤラピンがポリフェノールと共存しているため、酸化することで黒変することもあります。これらはどれも食べることができます。

低温障害により全体的に黒くなっている場合は食べない方がよいでしょう。切り口のみ黒変している場合は、食べることができます。

皮の表面や両端に黒く固まったものはヤラピンです。固く、苦味もあるため、この部分は切り落とした方がよいでしょう。

変色を防ぐためには、切った後に10~15分ほど水に漬けるか、皮を厚く剥くとよいでしょう。水に漬ける場合は、かき混ぜながら水が濁らなくなるまで水を取り替えるか、手でもみ洗いすると時短になります。

 

参考文献

一般財団法人 日本いも類振興会 日本いも類研究会 「さつまいもMiNi白書」https://www.jrt.gr.jp/spmini/(2020年10月11日アクセス)。

亀井文・高橋遥(2019年)、「さつまいもの加熱調理直後、冷蔵保存及び再加熱による レジスタントスターチ量の変化」『宮城教育大学紀要』、第53巻、pp.211-216。

厚生労働省HP 「e-ヘルスネット『食物繊維の必要性と健康』」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html(2020年10月11日アクセス)。

柴田圭子・渡邊容子・根岸由紀子・安原安代(2005年)、「サツマイモのクロロゲン酸誘導体およびDPPHラジカル捕捉活性に及ぼす加熱調理の影響」『日本調理科学会誌』、第38巻、第4号、pp.324-332。

白鳥早奈英・板木利隆(監)(2009年)、『もっとからだにおいしい野菜の便利帳 (便利帳シリーズ)』高橋書店。

JAなめがた甘藷部会連絡会 なめがた農業協同組合(2011年)「焼き芋の話」https://ja-ns.or.jp/pdf/yakiimo.pdf(2020年10月11日アクセス)。

農林水産省HP「消費者の部屋-さつまいもの切口から出る白い液体はどんな働きがあるのですか-」https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1809/03.html(2021年2月27日アクセス)。

三浦豊(2009年)、「糖脂質、とくにガングリオシドによる抗がん・免疫調節作用について」『オレオサイエンス』、 第9巻、第10号、pp.473-481。

山本格(2008年)、「安定・持続型ビタミン C の発明から大学発ベンチャーの立ち上げと保健機能性食品の誕生までの道程」、『日本薬理学雑誌』第132巻、第3号、pp.160-165。

吉田企世子(監)(2016年)、『旬の野菜の栄養事典』 エクスナレッジ。

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