03
Mar. 2025
保護者向け
アレルギーの大敵!ダニ対策の手引き
アレルギーを引き起こす要因のトップがダニ。花粉症をお持ちの方も、検査をしてみるとダニアレルギーでもあったことが判明するケースが多いです。お子様がアレルギーで苦しまないように、ダニ対策の方法を豆知識とともにご紹介します。
目次 |
暖かくなる前にはじめよう!
家庭でできるダニ対策!
*室内によくいるチリダニを中心とした対策です。
敷き布団 新品の時から管理しましょう!
どの家庭でも、例外なくダニが多いのが寝具です。布団には人の垢やフケなどダニのエサが豊富にあり、暖かく湿度が高い。ダニにとっては楽園です。
- ✅ こまめに日干しして布団内部を乾燥させる
- ✅ 外に干せない場合は布団乾燥機を使う
- ✅ 乾燥した直後に掃除機をかけて吸い取る
- ✅ シーツやカバーは最低週に1度は洗濯をする

ワンポイントアドバイス!
ダニは高温に強く、日干しでは退治することはできません!ダニを退治したい場合は、50℃以上で90分~120分暖めましょう。布団乾燥機のダニ対策モードで乾燥させて、その後掃除機で吸いましょう。
押し入れ 乾燥には備長炭がおすすめ!
布団を長期間保管するため、ダニが繁殖しやすいです。湿気が多い場所なので要注意!
- ✅ 押し入れ内の湿度を下げて乾燥させる
- ✅ 湿度の低い晴天の昼間に扉を開けて風を通す
- ✅ 中身を全部出し、隅々まで掃除する
クローゼット
衣類には人間の皮脂がついており、ダニのエサになります。着用した衣類は、必ず洗濯をしてからしまいましょう。
- ✅ クローゼット内の湿度を下げて乾燥させる
- ✅ 湿度の低い晴天の昼間に扉を開けて風を通す
- ✅ 中身を全部出し、隅々まで掃除する
- ✅ 古い衣類を取っておかない
夕方以降は炊事やお風呂などで家の中の湿度が上がるので、その時間は扉を閉めておいて!
ベッド
ベッドは万年床のようなもの⁉
洗えないし干せないので手入れが重要です!
- ✅ 必ずカバーやベッドパッドを使用する
- ✅ カバーやベッドパッドは週1で洗濯する
高密度繊維のカバー類を使用すると、内部へのダニの侵入を防げます!

フローリング
意外かもしれませんが、フローリングの上にもダニはいます。掃除を怠りほこりが溜まれば、ダニはどんどん増えてしまいます。
- ✅ こまめに掃除をしてほこりを取り除く
- ✅ 部屋の隅、家具の下、家電の裏は要注意
- ✅ フローリングの板と板の隙間もチェック
低身長の子どもたちは、舞い上がったほこりを吸いやすいので気を付けて!

カーペット(マット類)
フケや食べかすなどエサが豊富。裏側に多いので注意が必要です!
毛足の隙間にゴミが残りやすいので掃除機は左右前後に向きを変えてゆっくりと!
- ✅ こまめに掃除機をかける(裏側も!)
- ✅ 重ね敷きはしない
- ✅ 時々洗濯 or クリーニング
- ✅ 手軽に掃除できるように、上に物を置かない

ぬいぐるみ
子どもの肌と接することが多いためダニが繁殖しやすいです。
- ✅ 遊び終わったら掃除機をかける
- ✅ 日干ししてから、掃除機で吸い取る
- ✅ 丸洗いして、中までしっかりと乾燥させる
- ✅ 収納ケースに乾燥剤と一緒に入れて密閉する

ダニの豆知識
*室内で最も多い「チリダニ」の特徴をご紹介します!
●ダニアレルギーの原因
生きているダニだけではなく、ダニの死骸や体の断片、フン、脱皮した皮などがアレルギーの原因となります。ダニを殺虫剤などで退治しても死骸などが残るため、アレルギーの軽減にはつながりません。
●好きな環境
ダニは高温多湿を好みます。湿度の高い日本の気候が大好き。また、冬でも暖かく過ごせる家の中はダニにとって快適で住みやすい空間です。
●エサ
ダニは人間のフケ、皮膚の破片、垢、毛髪などに加え、食べかすなどを食べて生息しています。人がいないモデルハウスではダニは増えないとか…チリダニは人に依存して生きています。
●繁殖力
ダニはすごい勢いで増えていきます。チリダニの雌は1日に4個~7個の卵を産み、これを毎日繰り返すのです。そうすると1匹のダニが100日後には100万匹を超えてしまいます。恐ろしいですね。
●対策方法
一番大切なのはダニを増やさないこと!ダニが増えにくい環境を整えるため、以下2点に注意しましょう!
- ✅ 乾燥:湿度を下げる
- ✅ 掃除:エサを減らす
対策として、殺虫剤を使用したくなりますが、ダニが繁殖しなくなる環境を整える方が大切です。
おもしろランキング
アレルギーの原因
- 1位 ヤケヒョウヒダニ(チリダニ)
- 2位 コナヒョウヒダニ(チリダニ)
- 3位 ハウスダスト
- 4位 スギ
- 5位 ヒノキ
1位~3位までの原因がダニ!ダニは生活空間のあらゆるところに生息しているため、アレルギー患者が多いです!
ハウスダストにはダニ、ダニの死骸、体の断片などが多く含まれており、ハウスダスト=ダニと考えて差し支えない。
家の中でダニが多い場所
- 1位 寝具類(布団、ベッド、枕など)
- 2位 床面(畳、カーペット、マット類)
- 3位 押し入れ、クローゼット、タンス
- 4位 衣類、衣類収納ケース
- 5位 ソファー、椅子、クッション
- 6位 ぬいぐるみ、人形
- 7位 キッチンの食品類、食器棚
1位は寝具!私たちはダニに包まれ、吸い込みながら寝ているんですね…
参考文献
・髙岡正敏(2021),『お父さん、お母さんが知っておきたい ダニとアレルギーの話』,あさ出版。
【オススメの記事】