04
Jan. 2021
ピーマン
みずみずしい夏野菜がおいしいこの季節🌞
今回はピーマンについて取り上げます。
さて、それでは問題です。
ピーマンの花はどれでしょうか?
答えは・・・
開く
閉じる
Aの白い花が、ピーマンの花です。
色は違いますが、どれも似たような形をしています。
これはすべてナス科の植物の花だからです。ナス科なので、ナスの花も似たような形をしています。ぜひ探してみてください。
それではピーマンの栄養から見ていきましょう!
ピーマンにはビタミンCやビタミンE、カロテノイド(青:β-カロテン、ルテイン・赤:カプサンチン)、食物繊維なども豊富に含まれていますが、ここでは特徴的な栄養素であるビタミンCと、ピーマンに関わる成分について取り上げます!
🥢ビタミンCは野菜の中でもトップクラス🎊
ナス科の仲間であるピーマンは、そのトマトの5倍にもなるたっぷりのビタミンCを含む野菜です。ピーマンの中でも青ピーマンより、赤ピーマンや黄ピーマンに、より多くのビタミンCが含まれています。未熟なものが緑色で、熟していくとともに色が変化し、完熟すると赤色に変わります。
ビタミンCは、免疫力アップ、疲労回復、抗酸化作用、美肌効果などが期待できます。
🥢フラボノイド色素ルテオリンで抗炎症・抗アレルギー作用✨
ピーマンにはフラボノイド色素であるルテオリンが含まれており、抗炎症、抗アレルギー作用があります。ピーマンを油炒めにした際にも損失が少ないため、有効的に摂取することができます。
🥢渋み成分クエルシトリンで高血圧予防💊
ピーマンの苦さは、ポリフェノールの一種であるクエルシトリンに香気成分であるピラジンの一種が加わって感じる事が2012年に判明しました。しかし、その渋み成分こそ、高血圧抑制や抗うつ作用、脂肪細胞への脂肪蓄積抑制などの効果があります。
ピーマンは熟すにつれて赤くなります。赤ピーマンは緑ピーマンと比較すると、β-カロテンやビタミンCは2倍以上、ビタミンE は5倍以上になります。食感では、熟すにつれ独特のシャキシャキ感が弱まるので、料理に合わせて使い分けたいですね🍳
(ビタミンEは8種類の同族体が知られていますが、ヒトの血液及び組織中に存在するビタミンE同族体の大部分がα‐トコフェロールのため、α‐トコフェロールを基準として掲載しております。)
(「日本人の食事摂取基準(2020年版)『日本人の食事摂取基準』策定検討報告書-ビタミンE-」p.188。))
続いて、おいしいピーマンの選び方をご紹介します!
☀おいしいピーマンはヘタに注目👀
①ヘタが六角形や七角形になっている
②ヘタの色が鮮やか
③色が均一で濃く艶やか
④ハリがある
鮮度が落ちると苦みが出て、中の種から腐り始めます。
割った時に、種が黒く変色している場合がありますが、実自体が腐っているわけではないので、取り除けば食べることができます。
生育や収穫時期などの影響で、鮮度に関係なく黒くなっている場合もあります。
種以外が変色していたり、ヘタの上部や下部から汁が出ていたり、臭いがある場合は腐れている可能性があるので、食べることはできません。
おいしいピーマンを選んでも、上手に保存することが大切です。
乾燥しないように、ポリ袋などに入れて野菜室で保存しましょう。
カットしたものは、よく水気をきってポリ袋などに入れて保存しましょう。
冷凍は、食感や味を損ねるため不向きですが、冷凍する場合は水気をしっかり切って、使いやすい形に切ったあとに保存袋に入れて保存しましょう。
参考文献
井奥加奈・高田陽子・青山紗弓・竹井よう子(2005年)、「ピーマンを主とした市販野菜類のフラボノイド含有量における季節変動」『日本食品科学工学会誌』第52巻、第4号、pp.190-195。
厚生労働省HP「日本人の食事摂取基準(2020年版)『日本人の食事摂取基準』策定検討報告書-ビタミンE-」。
白鳥早奈英・板木利隆(監)(2009年)、『もっとからだにおいしい野菜の便利帳(便利帳シリーズ)』高橋書店。
タキイ種苗株式会社「タキイ種苗株式会社×お茶の水大学 共同研究成果(2012年)、『ピーマンの苦味成分』を解明」https://www.takii.co.jp/info/news_120319.html (2021年2月15日アクセス)。
藤田智(2015年)、「恵泉 野菜の文化史(11)ピーマン(トウガラシ)」恵泉女学園大学園芸文化研究所報告:園芸文化』第11巻、pp.25-30。
文部科学省HP「食品成分データベース(ピーマン)」https://fooddb.mext.go.jp/freeword/fword_top.pl(2021年2月15日アクセス)。
山本格(2008年)、「安定・持続型ビタミン C の発明から大学発ベンチャーの立ち上げと保健機能性食品の誕生までの道程」『日本薬理学雑誌』第132巻、第3号、pp.160-165。
戻る