04
Jan. 2021
阪神・淡路大震災から学ぶ
阪神・淡路大震災は今から約25年前の1995年1月17日の午前5時46分に兵庫県南部を震源地として発生した大震災です。この震災では6,400名以上の方が亡くなられました。阪神高速道路が倒壊して大きく新聞紙等に取り上げられていたことや、たくさんのボランティアが駆けつけ、「ボランティア元年」と呼ばれる程、人々の助け合いが印象的に残っています。
この災害で特徴的なことは、犠牲者の8割以上が木造住宅等の倒壊による圧死や窒息死で、短時間に亡くなられている方が多いことです。早朝に発生した大地震のため、多くの方が就寝中であったことも一因とされています。
地震直後に約16万4000人ががれきの下敷きになり、ほとんどが自力で脱出しましたが、約3万5000人が生き埋めになっていました。このうち近隣の住民や家族らが救出したのは約2万7000人で、その8割が生存していました。生き埋めになった人を助けるために、エンジンカッター、チェーンソー、のこぎり、ハンマー、包丁まで思いつく限りのあらゆる物が使用されたと言われています。近隣の方や家族が力を合わせることで、多くの方の命を救えることが分かり、「地域の防災力」として重要性が認識されるようになったのです。
災害についてきちんと学び、備えることは自分の身を守り、周りの方の命を救う活動につなげることができます。また、普段からご近所さんとご挨拶をし、顔見知りになっておかなければ、いざという時に助け合いはできないでしょう。
ご近所付き合いが希薄になったと言われる現代社会ですが、まずは「挨拶を交わす」ことからはじめてみませんか。
参考文献
・ NPO法人 日本防災士機構(2018年)「防災士教本」
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