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Apr. 2022
母としての軸をブレさせない
出会いと別れの季節があっという間に訪れ、読者の方の中には子どもの行事と仕事のスケジュール調整に追われた方も多かったのではないでしょうか?
年度末、年度初めの忙しい時期に大人は職場移動・引き継ぎに追われ、子どもたちも進級・進学を迎えるので、親子そろって心が落ち着かない季節なのかもしれません。
さて、私の周りの経営者仲間の中には、どうしても仕事の都合がつかず子どもの大切な行事に参加できなかった人もいますし、むしろ行事に参加できないのが当たり前と思って割り切って過ごしている人もいます。中には、それでこそ経営者だ!と大手を振って仕事優先な人もいて、本当に人それぞれだなと思います。
もちろん経営者でなくとも、職場の人や周りに迷惑をかけてしまうのではないかと後ろめたくて休みをとるのが心苦しいといった人もいて、どうも見ていると『いい人』と呼ばれる傾向のある人ほどその罪悪感に苛まれているようです。『いい人』と『都合のいい人』は紙一重と言われ、1997年には『いいひと。』のドラマが話題になるほど、自身の在り方について注目が集まりました。
「子どもの行事には行ってあげたいけれど、仕事もあるし…」家庭と仕事の板挟みで苦しい思いをした経験は、かつての私にもありました。
大切な取引先と契約を交わす日に子どもが風邪をこじらせた日には、仕事も子どももどうなることかと不安でしたし、動けない自分に苛立ったこともありました。
でも【母としての軸】があったから、これで契約がうまくいかなくても子どもの風邪が治って元気になってくれるならいいや!と思えたんですよね。
『いい人』であるのは自分や家族を守るひとつの手段になります。母であれば子どものためになるべく敵をつくることは避けたいと思うのは当たり前。自分独りのときとは環境が違い守るべきものがあるのだから、これはひとつの責任のかたちでもあるでしょう。
ですが、それが仇とならないための線引きは必要です。
ここで見落としがちなのが、‟自分は何のために、誰のために働いているのか“ということ。一歩違った『都合のいい人』になってしまってはいけないのです。
線引きを間違えると、本来一番大切にしたい家族・子どもとの時間を失いかねません。先ほどの私の話しで言えば、無理に契約を交わしに行き、看病不足で子どもの風邪がもっと長引いたかもしれないということです。
母として生きながら、1人の女性としてなぜ仕事をしているのか、その【目的】を【軸】として定めることが大切です
この【母としての軸】がブレなければ選択に迷うことはありません。
これは『母としてどう在るか』にも繋がります。
私は仕事の忙しさにかまけて子どもとの会話が耳に入って来なかったり、子どもの予定よりも仕事を優先させそうになったりすると、すぐに【軸】と向き合います。
【軸】があれば軌道修正がかんたんに出来るのです!
ぜひ【母としての軸】をしっかり持ち、あなたにしか出来ない、今しかない子どもたちとの時間をめいっぱい楽しみましょう!!
今日もお読みいただきありがとうございました。
ダリア農家の後継者として株式会社ダリアジェンヌ 代表取締役を務め、地元宝塚市のナビゲーターとして
市のイベントPRをされるなどご活躍。
農村地ダリアの里に生まれ、17歳のときに宝塚音楽学校に合格。19歳で初舞台を踏む。
退団後は上京し介護福祉士として現場に勤務。
結婚を機に帰郷し故郷の過疎化にショックを受けたことで、地域特産のダリアの花や球根を活用した宝塚ブランドを立ち上げる。
現在 2人の男児の母親として、子育てを行いながら仕事を両立させている。
【専門家コラム】
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